尊厳の村/ポートランド・アメリカ

こんにちは!ニューヨーク→ロサンゼルス→ポートランドと飛行機を駆使してアメリカを周っているオガタです!

今回はアメリカのポートランドにあるホームレスの村をご紹介します!街公認のホームレスの村。旅に出る前に知った場所で、今回の旅で訪れたかった場所の一つです!カラフルな小屋が集まり、様々な工夫で暮らす村をご紹介します!

小屋好きからポートランド好き、村好きの方までぜひご覧ください!


ポートランドの街はアメリカの中でも様々な全米No.1に輝く街です。「最も環境に優しい都市」、「最も出産に適した都市」など多くの部門で受賞しています。そんなポートランドの中心地から少し離れた北の郊外に位置する「尊厳の村/Dignity Village」。周辺には空港や刑務所などの建物があり、その周りには自然が広がっています。


市内からバスで15分ほど乗り、村に着きました。
早速中に入っていきます!

エントランス

村に着くと入口で警備員のような方に見学の旨を伝達。すると案内役が来るから待つようにとのこと。10分ほど待っていると一人の女性が来て、案内を始めてくれました。見学中、写真撮影はOK。でもプライバシー配慮のため住民は映さないようにとの説明を受けました。

敷地内にはこのような小屋が建ち、村を形成しています。

2004年に設立したこの村には48人の住民が暮らしています。元ホームレスの人々で構成されるこの村にはいくつかルールがあります。
・家賃は35ドル。3カ月滞納したら強制退去。
・アルコールとドラッグは禁止。
・週10時間以上の奉仕活動を行うこと。 などなど

 

小屋のサイズは3×3.6mの大きさで統一されています。外壁の色や柄が異なる小屋が立ち並びます。設置は石の上に小屋を載せる置き基礎にて設置。

小屋は古くなったものや、壊れた小屋をもらってきて修理してつくっているそうです。

もらってきたばかりの壊れた小屋。
建設中の小屋。
村の中には植物も生育しています。
さらには家庭菜園までも栽培されています。
植物のための温室もありました。
緑が充実している家も!

 

ゴミ置き場

 

共用のシャワーブース。個々の家にシャワーやトイレはないため、住民はここでシャワーを浴びます。
中央に位置するコモンスペースと横のトイレ
テーブルには配給用のパンが置かれていました。

中にはテレビ、パソコン、DVDなどの設備から、ソファ、ストーブなどが置かれています。天井が高く、ハイサイドライトから採光が取られていました。

青空デスク
コモンスペース前の道のチョークアート
住民の割った薪。薪割りなどの作業によって収入を得ているとのこと。
中にはこんな薪も(笑)


30分ほど村内を案内してもらい、最後にドネーションの説明を受け、なけなしのお金を寄付し見学を終えました。

途中、案内人が新しいマグカップをうれしそうに話していたシーンが印象的でした。

独自の政策を行っているポートランドの街だからこそできた村。普段日本の生活では、たまに街中でみかける程度のホームレスの人たち。自分とは交わりのない世界に住む人々の存在という認識の中、人の尊厳とは?を考えさせられる村でした!

最後までお読みいただきありがとうございました。長旅だったこのブログも、なんと、次回でラストとなります!
果たして無事に日本に辿りつけるのでしょうか……?
次回のオガ旅もお楽しみに!
株式会社翔設計、海外特派員の尾形でした。

街中のカラフルな公衆電話

世界の図書館・本屋特集

こんにちは!図書館・本屋好きなオガタです!今回はこれまで各地で回った図書館や本屋さんをまとめました!建物の形状や規模、インテリアの雰囲気も異なる様々な図書スペースを集めました!本好きから図書館好き、本を買ったはいいけど、結局あんま読んでないこと多いなぁという方までぜひご覧ください!


■ヴィクトリア州立図書館 / メルボルン・オーストラリア

1856年に設立されたオーストラリア最古の図書館であり、200万冊の著作物を収蔵しています。

建物前の庭では寝っ転がって休んだり、ご飯を食べたりしています。
この図書館の一番の見どころは円形型の吹抜けのリーディングルーム!
最初はちょっとそわそわするけど、慣れると本を読んだり作業したりするのにすごく心地のよい場所です
レトロさあふれる机と照明

うっとり見とれてしまう美しすぎる図書館です!


■アレクサンドリア図書館 / アレクサンドリア・エジプト

円形のボリュームが斜めに傾き地下に埋っているような建物の外観の「新アレクサンドリア図書館」。外壁には世界各国の文字が刻まれています。紀元前につくられた図書館ですが、戦争や盗難によって図書館は喪失してしまいました。その図書館を現代によみがえらせようと2001年に再建されたのが「新アレクサンドリア図書館」です。

特徴的な形状の柱に支えられた大屋根と、階段上の書架・閲覧スペース。屋根の三角形の切込みから安定した光が取り込まれています。開放的でありながら、ヒューマンスケールを逸脱しない空間構成は、とても居心地がよく、集中して本の世界に入り込めそうな空間でした。

現代に人類の叡智を受け継ぐ「新アレクサンドリア図書館」でした!


■レロ・イ・イルマオン書店/ポルト・ポルトガル

ハリーポッターの作中の本屋に着想を与えたと言われる「レロ・イ・イルマオン書店」。建築様式は20世紀初頭のモダン建築であり、建物は通りに対し奥行のある2階建ての構成。

天井の低い奥のスペースは落ち着いて本を探せそうでした。
2階へ上がる中央の階段は「天国への階段」と称されています。
2階の本棚。上部の本の間に小さな顔が並んでいました。作者の顔でしょうか……。笑

非日常を味わえる美しい書店「レロ・イ・イルマオン書店」でした!


■「王立ポルトガル図書館」幻想図書館


教会から歩いてすぐのところにある「王立ポルトガル図書館」は“幻想図書館”とのネーミングを持っています。

1837年にナポレオン軍の侵攻からポルトガル王室が逃れ辿りついたリオの地。ここで進めた近代化の一環としてこの図書館が建設されました。中には35万冊以上の貴重な文献が収蔵されています。これを一般に無料開放するところがさすがですね!

壁一面にびっしりと並べられた本達とそれを支える空間。 柱や手すりに使われている青寄りの黒色をベースに、要所に使われる金色の組み合わせによる配色。

この配色と精巧なディティールによって、緊張感がありつつも受け入れられている空間のように感じました。ここでは一般の人は本に触ることもできないのですが、この素敵な空間を眺めているだけで時間が過ぎるのを忘れてしまうほどです。

気品あふれる空間に整然と並べられた本が幻想的な「王立ポルトガル図書館」でした!


■エルアテネオ/ブエノスアイレス・アルゼンチン


世界で2番目に美しいといわれる本屋。元劇場を改装した本屋であり、元ステージの周りを囲む客席部分が本棚になっています。

 

ステージを取り囲むように配置されたバルコニーに設置された照明の演出が見事です。劇場の格式高い装飾の名残が残されています。

元劇場の美しい本屋「エルアテネオ」でした!


ここからは多様な図書室・図書スペースのご紹介です!

■本棚/シムケント・カザフスタン

棚一面にぎっしりと積まれた本が印象の宿の本棚。  こんな本の積み方があるんですね。

■町の本棚 / メルボルン・オーストラリア

本を借りた後に、また本を戻すか自分の本を置いていくという無料の街の本棚。自然に本の循環が進むのがいいなぁと思ったシステムです。

■アスタナ / 図書館

空に向かった円形の図書館。内部構成が気になります。

■アムステルダム大学図書館 / アムステルダム・オランダ

部屋一面が朱色の本受け取り室が有名な大学図書館。

■橋の下の本屋 / イスファハーン・イラン

イランの橋の下にある本屋さん。アーチの開口と照明による陰影の演出が印象深かったです。

今回は世界各地の図書館・本屋をご紹介しました!これまでみてきた図書スペースを振り返りながら、自分の図書スペースへの愛情を再認識しました(笑)


最後までお読みいただきありがとうございました。次回のオガ旅もお楽しみに!

株式会社翔設計、海外特派員の尾形でした!